動作を「相分け」する時に見逃してはいけない6つの瞬間!

2019年3月9日

ダイ吉
ダイ吉
皆さんこんにちは、理学療法士のダイ吉です!

臨床での動作分析に苦手意識があり、何から進めたらよいのか迷ってしまう方はいませんか?

ところで、動作分析の授業で「相分け」って、しっかりと教わりましたっけ?

恐らく、立ち上がり動作における、
 屈曲相 離殿相 伸展相

もしくは、歩行における、
 5つの立脚相 3つの遊脚相

この程度の内容だった気がしますが…。

新人PT
新人PT
う~ん、確かにそれ以外は、特別習った記憶がありませんね。
ダイ吉
ダイ吉
実際には、全ての動作で相分け出来るようにならなきゃね。

どのような動作でも、相分けは可能だし、必要に応じて自分で判断する必要があります。

だから今日は、相分けをする際に、絶対に見逃してはいけない瞬間を、6つほど紹介していきたいと思います。

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相分けとは

動作は複雑で、多岐に渡ってパターンが存在するため、把握するのは大変です。

そこで、どこに問題や原因があるのかを特定するため、動作をパズルのように分割していきます。

このように、特定の区間で、動作を分解することが、相分けという作業になります。

例えば、「食事動作で困っている」と言われても、一体何に困っているのか見当もつきません。

では、食事で困りそうなことを、何個か当てずっぽうで挙げてみましょう。

 ・箸やフォークが持てない

 ・箸は持てるが、食物を掴めない

 ・食物は掴めるが、口に運べない

 ・口に運べるが、口が開かない

 ・口に物は入れられるが、噛めない

 ・食物を噛めるが、嚥下が出来ない

 ・食事に時間が掛り疲れる

これらは、どれ1つを取っても、食事動作を不完全にしてしまいますよね。

新人PT
新人PT
あれ?すでに、相分けが終わってませんか?
ダイ吉
ダイ吉
まだ、これは食事をするための行動を、大雑把に分けただけだよ。

でも、この時点で、「食事動作」という広い枠組みから、どこを問題点にするのか、ターゲットが絞りやすくなりましたよね。

 上肢に問題があるのか?

 飲み込みに問題があるのか?

何となく見えてきそうですよね。

そして、さらに細かくしていくことで、動作を困難にさせている原因を特定することが、相分けの重要な役割になります。

新人PT
新人PT
なるほど、ここからもっと細かくしていくんですね。

相分けのメリット

1番のメリットは、どんな複雑な動作でも、着目するポイントを単純化することです。

例えば、神棚にお水を供える動作と言われても、教わったことがないので、何から評価すればよいのか判断できませんね。

では、相分けしてみましょう。

まず、以下のように相を分類しておきます。

【お供え動作の相分け】
 ・水道まで移動する

 ・お水を注ぐ

 ・神棚まで移動する

 ・お供えをする

 ・お水を片付ける

もしも、水道までの移動に問題があれば、御水をお供えする動作というより、「移動」が問題ということになります。

一見、複雑な動作も、こうやってピンポイント化することで、評価ターゲットが単純化していきますね。

また、相と相の連携を評価することもあります。

まずは、1つの相から2つの相へ。

そして3、4、5とつなげていくと、気づいた時には、もう動作分析になっていますよ!

ダイ吉
ダイ吉
よって、どの部分で相分けをするのかが、評価の分かれ道ってことだよ!

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相分けのポイント

それでは、動作分析における、相分けの方法を解説していきたいと思います。

まずは、以下の6つの項目に当てはまる場所で、動作を分割して下さいな。

支持基底面が変化した時

動作は姿勢の連続した変化になります。

よって、その中で安定性に大きく関わるのが、皆さんがご存知であろう「支持基底面」です。

起き上がりであれば、背臥位から側臥位、側臥位からOn elbowになった時ですね。

立ち上がりであれば、臀部と足部が接地している屈曲相から、足部のみになる離殿相になります。

支持基底面の大きさや形が、大きく変化した瞬間があれば、そこで相分けするのが一般的ですね。

※支持基底面についてはこちら

運動の方向が変わった時

四肢や、身体全体の運動方向の変化です。

 屈曲 → 伸展 背屈 → 底屈 外転 → 内転

など、運動が切り替わった瞬間を、見逃さないようにしましょう。

当然、同じ動作だとしても、足関節に着目した時と、股関節に着目した時では、相分けのポイントは変化します。

まずは、自分が着目した関節の運動方向を、しっかりと見極めて下さい。

荷重する場所が変わった時

歩行には、遊脚相と立脚相があるので、右足から左足、左足から右足へと、荷重が移動します。

もっと言うと、踵荷重から足底前面荷重、つま先へと荷重するポイントが変化します。

荷重がどこに移動したのか、どこで受け止めているのか、その変化を捉えましょう。

そして、荷重をするためには、筋活動が生じますので、使用する筋の変化も、併せて確認しておきましょう。

重心の位置が変化した時

荷重と似ていますが、

 荷重はどこに? 重心はどっちに?

で考えて頂くと、良いのかと思います。

立ち上がり動作であれば、屈曲相から離殿相では、重心は前上方へ変化します。そして、伸展相では、重心は上方へ移動します。

重心が高くなったのであれば、不安定の要素が増えた訳ですので、必ず相分けしましょう。

重心は目には映らないので、頭や臀部の位置、その他の関節運動で判断することになります。早く慣れるよう、練習を続けてみて下さい。

代償動作が出現した時

何か不要な動作が入ったと感じたら、一旦、そこで相分けしてみます。

なぜ、このタイミングで代償動作が出現したのか?これを評価していくことが、動作分析なんですよね。

 代償動作をさせないとどうなる?

 どうしたら代償動作がなくなる?

このように、連鎖した評価ができるようになると、動作分析が楽しくなってきますよ!

介助が必要になった時

動作の途中で止まってしまったり、危険と判断した場合、介助が入ると思います。

当然、このタイミングで相分けをし、

 なぜ介助が必要なのか?

 どうしたら介助が減るのか?

 他の介助だとどうなるのか?

を分析していくことになります。

ここで大事なのは、筋力を助けたのか、運動方向を誘導したのか、タイミングを教えたのかなど、一体、何を助けたのかを明確にしましょう。

その答えが出れば、患者さんの不足した能力が、立体的になってきますよ!

おわりに

さて、様々な動作でも、相分けができるようになるための、ポイントを記載してみました。

最初は少し難しいと思いますが、とにかく、数をこなしていきましょう。

立ち上がりにおける3つの相に関して、まとめた記事がありますので、まずはこちらでイメージを作っていきましょう!

個人的に動作分析は、国家資格を持つ理学療法士の、メシの種だと思っております。

他の職種と差別化を図るためにも、動作分析をしまくって、日々、精進して頂ければと思います。

ダイ吉
ダイ吉
動作観察で、上手に相分けができますように!

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